約30年前、私が小学1年生の頃だと思う
通学途中に50円玉を拾った。通学途中に交番があるため、私はなんの疑問も抱かずに交番へ届けに行ったと思う。
当時の私目線では、大きな怖そうな大人たちが待つ交番は恐怖ではあったが、「お金を拾ったら交番へ届けなければならない」という使命感の元の行為だったと思う。
50円玉を受け取ったお巡りさんは、手順通りにその50円玉をどこかにしまい、自分の財布から別の50円玉を渡してくれた。
当時はまだ50円という金銭価値が分かっていなかったと思う。お金を得た喜びは覚えておらず、使命を果たした証として50円玉を握りしめて学校行ったと思う。
幼い私は当然喜んだであろうが、対応したお巡りさんにとっても、漫画みたいな行為をさせてくれてありがとう、という喜びがあったのではないかと、今の歳になって思う。