カタツムリに憧れている。カタツムリには性別がないからだ。正確には各個体がオスメス両方の機能を持っているとかで、とにかく体の作りに性差がないらしい。
人間はオスとメスに分かれている。そのせいでオスとメスは絶望的に分かり合えない。
例えば満員電車に乗るメスの多くが痴漢被害を経験しているが、ほとんどのオスは痴漢加害をしないため「痴漢怖い」「痴漢なんて滅多にいない。冤罪では」「安心して電車に乗りたい」「女性専用車は男を全員痴漢扱いしている。差別だ」と議論は平行線を辿る。
このように、生まれ持った性別で人類の半分と分かり合えないことが確定してしまう。分かり合う努力をするべきなのだろうが、どんなに努力しても埋まらない溝を見ては絶望している。