それは実際には音楽への興味が失われるわけではなく、ひとつの曲を消化しきるまでの時間が長くなるからではないだろうか
まだ聞かぬ名曲がどこかで眠ってるんじゃないか、それを掘り起こさねばならないと常に思っていても、
若い頃と比べると、解釈するための糸口が増えるから判断を終えるまでに時間がかかる
若いときなら評価するための基準が未熟なので瞬時に取捨選択することができ、切り捨てた音楽に未練もないだろう
しかし今はその行為がとてももったいなく感じる。気になるフレーズや気に入った言い回しがひとつでもないか探そうとしてしまう
そんなこんなで自分の中での落とし所を探っているうちに解釈保留中がだんだんと溜まっていき新しい音楽を探す余裕がない状態になってしまう