ろくに包丁もうまく握れなかった私が、緊張しつつ1種類の野菜を切り終わり
次の野菜の切り方をデモンストレーションするために、ばーちゃんが包丁を取った
すると、包丁の柄にまだ私の体温が残っていたらしく
「あらやだ、こんなに温いの、なんか気持ち悪いねえ」と笑いながらばーちゃんが言った
ばーちゃんとしては深い意味はなく、軽い笑い話くらいの気持ちだったのかもしれないけど
私は、自分が手に持っていたものを気持ち悪いと言われて、すごくショックだった
何て言っていいか分からなくて黙っていたら、そのままばーちゃんの料理教室は進行して
とうとうそれについては一度も触れることなくその日が終わり、月日がたち、ばーちゃんが他界した
すごいもやもやするが、こういう何とも言えない話を吐き出せるのが増田だよな、とも。