地味で洒落っ気のなかった私は、中学に入ってすぐ、カースト最下層に属した。
そうなるともう、オシャレをする機会も権利もほぼないと同然だ。
ただ、そんな「ダサい」自分を、劣った存在として受け入れるのは悔しかった。
だから私は、「それこそが私の個性だ」として自分のプライドを守った。
飾らない、でも人に好かれて、自然体で好かれる女の子を目指したんだ。
その選択は間違っていなかったと思う。
飾らず気取らず、でも感じのいい人、に私はなった。
そこに嘘はない。後悔もない。愛されて無事、結婚もした。
それなのにどこかで、羨ましさが残ってるんだな。