キャバクラのおねえちゃんは、約束の時間になっても来ないし、連絡もないし。
そりゃそうだよな、と悟り、歩いて帰る。
山下達郎の、クリスマスイブの片鱗が聞こえる街道を歩いて帰る。
コンビニでたんまり酒を買い、家に入る。いつものせんべい布団の上で、缶ビールを飲む。
無音。FMをつける。
しんみりとした聖歌。
ああ、この敗北感、どん底感。
「雨は夜更け過ぎに、雪へと変わるだろ」とか、まだぬくぬくと実家にいたころに、JR東海のCMで聞いた、あの定番。
あの曲、今では、すごく心臓が痛い。
なんだろう、寂しさを良しとする自分と、これじゃいかんと思う自分がいる。
でも、このままでいいじゃん。となる、いろいろ面倒だから。