轢いた瞬間「ぐい」っていう音がした。やわらかかった。「うわうわうわ。カエル轢き殺しちゃったかも」と思いつつも確認するのが怖かったので、結局そのまま止まらずにコンビニまで行って用事を済ました。
アパート戻って寝たところ、夢を見た。どういう夢かというと、尋常じゃない数のカエルが集まってきてケロケロケロケロケロケロケロケロケロケロケロケロケロケロケロケロケロケロケロケロケロケロケロケロケロケロケロケロ。カエルに糾弾される夢だった。世の中何が悪夢かって、これほどの悪夢があるだろうか。しかもひと晩中その夢を見続けた。でも悪いのは自分だから。罪のない仲間ガエルを轢き殺されたカエル達が自分を糾弾するのもしょうがないよ。せめて供養しようと思って朝、昨日の場所に行ってみるとナスだった。
一体此れはどういうことなんだろう。だってそうじゃないですか。もし、ちゃんとナスを轢いたのだと認識していれば、カエルの夢なんかみるわけないじゃないですか。ナスの夢をみるはずじゃないですか! カエルを轢いたって思い込みが、カエルの夢を作ったんだろうなあ