2015-11-12

彼女たちはネットしないだろうな

うんこ臭いだろうけど

それはそれでいいんだ

彼女たちは天使になりたがってる

から、こんなところに来はしない

ぼくたちを誰も救えはしないんだ

ずっと水の底を漂ってるだけなんだ

ちょっと浮かぼうとしたらすぐに上から

新しい排泄物が落ちてきて

その新しさに目を奪われてキャッキャッするしかないんだ

沼の中にいることを見失っているわけではないけど、

みんな目を背けたがっている

「ここは、光っているんですよ」

なんて、人面魚が泳いできてささやいてくるけど、

それはごく狭い個々の風呂桶の中をアンコウが照らしているだけで、

そんなことを言ってる間にも頭上からあいかわらず

出来立ての工業排水カラフル有機物を巻き込んで降りてくる

まわりの人たちは、あいつがカラフルだ、いや、あいつは

カラフルすぎて新しい時代旗手になれないなんて言ってるけど、

みんな忘れてしまってるんだ。

ここが沼の底であることはいだって明白なのに

気づかないふりをしている人たちは、

つのまにか自分が騙されているんだ。

でも、みんな気づけない。なぜなら、慢性的睡眠不足からだ。

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