昨日からどうも肩が痛いと思って整体に行ったら、肩にダルビッシュがついていた。
ダルビッシュと言ってもあの野球のダルビッシュではなく、なんとかボンバーでもなく、イスラムの修道僧という意味のダルヴィーシュだ。
整体師いわく、「ダルビッシュが肩についている男を見たのはこれで2回目だ」との事だ。ダルビッシュが肩につくとどうなるかというと、ついた方の腕でパチスロのボタンを押すと、ほぼ確実に777を揃えられるという事だ。たとえ機械の内部的に当たりが当選していなくても、である。
それを聞いた僕は整体師にエルボーを5発喰らわせて、そのまま料金を支払わず、パチスロ屋に向かった。途中お金が無いことに気づき、新宿2丁目でケツを1万で売って軍資金を手にした。
すると驚いたことに、1度めのプレイで、本当に777が揃った。大当たり!である。それから何度やっても7が揃う。僕はウハッと言いながら、じゃんじゃんコインを出した。コインは1枚20円の価値がある。それがわんさか出るのである。
嬉しくなった僕は隣に座っていた女子大生らしき人物に話しかけた。
「おねーさん、出てる?」
おねーさんは首を横に振った。「じゃあこれ」と僕は言い、おねーさんにコインを一掴み渡した。
するとおねーさんは「まさおの世話になんかならないわよ」と言い、コインを突き返した。よく見てみると、その女子大生は僕が10歳のときに生き別れた姉だった。
「ねえさん!」
「まさお!」
僕たちは抱き合った。そのまま、くちづけをしてしまった。
「いいのかな?」
「いいのよ」