2014-05-18

母が死ぬのが恐ろしい

老いた両親が二人で暮らしている。

父を残して母が先に亡くなる事を考えると恐ろしい。

愚直で、不器用で、不合理で、大酒飲みで、ヘビースモーカーな父。

中学時代から大学進学のために別居するまでの間、

違う考え方をもつ他人として、互いを受け入れる事ができなかった。

年に数回会うだけの今でさえ、些細な会話がきっかけで怒鳴り合いの喧嘩になる。

(今年も元旦早々ひどいことになった…)

ただ、自分を育ててくれた父に対して感謝の気持ちを忘れたことはない。

そんな父が一人残されたらと考えてみる。

やることもなくTVを見続け、食事もせずに酒ばかりを飲む生活を送るだろう。

もちろん家のなかは煙だらけだ。

そこで私は選ぶ事になる。

破綻した生活の父を見放すか、

自分とその家族が不幸になると分かっていながら、一つ屋根の下に迎え入れるか。

前者を選んだ場合、罪悪感に悩まされるだろう。

そして許しを与える対象死ぬ以上、決して許されることはない。

後者を選んだ場合、日々の生活の苦しさに父の死を願うようになるだろう。

ただしそれは彼が死んだ時点で終わる。

どちらにしてもろくなものではない。

考えるたびに憂鬱になる。

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