「テストコードがないコードが技術的負債」というのは、たぶん技術的負債を正しく定義するのが目的ではなくてね。
たとえばリーダビリティの低いコードが一般的な意味で技術的負債であるのはそりゃそのとおり。なんだけど、「みんな読みやすいコード書こうぜ」という訴えは、適性の欠けたプログラマもたくさんいる世界であまり意味をなさないと思うんだよね。「そんなもん書けるならとっくに書いとるわー」って話で。言っちゃ悪いが、バカにお前そのバカどうにかしろよって言ってるようなもん。
じゃあ、ITの世界全体で品質の底上げをするためにはどういう価値観を広めればよいかとなると、心がけやルール化によって誰でも(一応は)実現可能で、実現度合いが定量評価できる、ある種のプラクティスを重視するしかない。もともとテストというのはそういう側面もあるから重視されているわけでしょう。「テストコードがないコードが技術的負債」っていうのは、スローガン化することでテストコードをなるべく多くの人に書かせるよう仕向ける、要するに一種のレトリックだよ。だからこれはこれで正しいの。