昼休みに食事に出かけたら、横断歩道の真ん中で立っているおばあさんが一人。
信号が赤に変わっても、立ち止まったりふらふら歩いたりで危なかったので、声をかけ、手をつないで一緒に歩道まで戻った。話を聞いても要領を得ないので、ちょうど通りかかった男性と相談して警官を呼び、到着するまで付き添う。おばあさんの話は断片的で、同じことを何度も話していたけれどこんな感じ。
「彼が迎えに来るの」
「タクシーを呼んだけど来ない」
「今日はここのお店でご飯食べさせてもらった」
「京都に買い物に行って・・・」(ここから京都はそんなに近くない)
どれも、今日のことかどうかは分からないけど、おばあさんの過去のどこかで実際にあったことで、それは楽しい思い出なのかも知れない、と思うと切なくなった。私の顔をじっと見て笑いかけてくれたり、手をぎゅっとにぎってきたりもして、不安な気持ちも伝わってきた。
警官が到着して、カバンの中を確認するのに立会い、住所と名前が書かれた手帳が出てきて本当にほっとした。後は警官に任せて、その場を去る。
その後、一人で食事しながら、おばあさんのことを考えていたら何だか涙が出そうになった。
まだ元気な自分の祖母を思い出したり、親もいつかはこうなるのかな、と思ったり。
普段仕事や身近でお年寄りの世話をしている人だったらよくある話かも知れないけど、初めてだったのでいろいろ考え込んでしまった。
徘徊しない分、ウチは楽なのかなーと思った。 介護はある程度に達したらそれ相応のところに任すべき。
anond:20120622221613