好きな人がいて、すっごい好きで、自分から告白したいって思って、付き合えたら、セックスだって拒まないって覚悟決めてたりした。
でも今日、たまたま遠くから仕事をしている姿を見れた。そのときに感じたのが、忌避感だった。
何で、と思ったけど、少し考えて分かった。それはすなわち、実物のその人にではなく、想像の中のその人に恋していたということだ。想像の人なら、傷つけることも傷つけられることもない。その人こそ理想だと思ってたけど、それは当たり前で、「その人」が理想だっただけだった。でも生身のその人は接客に忙しそうで、「生きて」いた。理想の中の人形とかキャラとかではなく。片思いだと思って一人で悩んだり盛り上がったりしていたのは、勝手な妄想を生きてる人に押し付けていただけだった。
いつからこうなったのか。最初惹かれたときは、確かにその人の人柄に惹かれていて、一緒にいたら素でいられて、もっとその人のことを知りたくて、一緒に喋りたくて、大変なこととか助けになれたらどんなに嬉しいだろうって――はぁ。
とりあえず、その人を理想化するのはやめる。ということは理想の「あの人」への恋もおしまい。もっとよく知って、理想の入る余地もなくして、友達になれたら嬉しいけど。