父が生活保護の申請を出したらしい
扶養者義務の通知がきた
父はアル中だった
最後の頃には、常に泥酔状態でもう父とは会話も成り立たなかったので、両親は離婚して、一家は離散した
俺たち兄弟は、変わり果てた父の姿を見て、昔の父はもう死んだと思っていた
扶養者義務は当然拒否した
ただ、一点、気になったのは今の父の所在地だった
調べたのだろうか、俺の住んでいるところからそう遠くない場所だった
しかし父は俺に今まで一度も会いには来ていない
俺の家の玄関に父がいる
生活保護の申請は通らなかったのだろうか
冗談じゃない
父とは今後いっさい関わりたくない
もう父は常識的な話のできる状態じゃないはずだ
一人暮らしでも手一杯の俺にそれを抱え込める余裕はない
どうするべきか
ストーカーとかそういう話ではない
親子なのだ
警察は親子の問題としてまともに取り合ってくれないのではないだろうか
この数年、勝手に死んでくれることだけを願っていた
死なないなら、殺すしかない
俺だけの問題じゃない、兄弟だって、母だって、父が生きているだけで不幸になる可能性がある
兄弟たちには未来があるが、一人での暮らしもままならない今の俺なら失うものも多くはない
世の中には死ななければいけない人間がいる
まだ躊躇してる
話なんか通じない
殺すつもりで出て行って、結果、殺されるのは俺かもしれない
どうして、関わり合いを持たないようにはしてくれなかったんだ
殺しちゃだめ。引っ越しでも何でもして、父親から逃げ延びて、生きろ。負けるな。父はいずれ放っておいても死ぬ。
扶養者義務の通知が来るなら、生活保護は通るだろうから 区外もしくは市外へ、申請された役所の管轄から遠いところへ引っ越せ
「世の中には死ななければいけない人間がいる」 うむ、そのとおりだ。 弱者救済などという錦の御旗を掲げるクズ共に自己責任の核を撃ちこめ。