2011-06-01

あなた と 僕

あなたは、いつもそれが社会かのように僕へ圧力を掛けるよね。

つい昨日もそうだ。

僕がそばをすすって食べていたら「汚いからやめて」って。わびもサビもないじゃないか風流だよ風流

そういえばあなたひぐらし合唱にも苛立ちを隠さなかったよね。僕がクスッと笑うと鬱陶しそうに窓へ目をやったっけ。

その日のバーベキューはおいしかったよね。あなたはすっかり機嫌がおさまって。珍しく君から誘ってきたね。もたれてたんだけどな。



次の日は雨だった。せっかくの予定もキャンセルで、コテージでムスッとしてたあなた子供みたいで、つい頭撫でてしまった。

そんな僕らにも家族が増えて、色が鮮やかになった。よく暴れたよね。僕らも不慣れだった。週に一度はオムツのそれに足を突っ込んで手間が増えたっけ。



あなたはよく「つまんない」だなんてぼやいてた。天井と壁の境かそこらを見て。たしかに生活は平和で退屈だったけど。


家が静かになって、僕らも少し落ち着いたね。空気に飲まれた、のかもしれないけど。うまくやれるさ、大丈夫




白い部屋に来るたび、あなたは悲しい顔をする。愛を告白してくれる。僕も言葉をさしだす。つながった気がする。

僕らに、悔いはあっただろうか。やりたいことはぜんぶやったか。やるべきことに余しはないか



僕は、ひとつだけ。



あなた

  • 人に優しくされたとき、自分の小ささを知りました。 あなた疑う心恥じて信じましょう。心から。 流れゆく日々、その中で変わりゆくもの多すぎて。 揺るがないものただ一つ、あなた...

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