2011-01-11

福利厚生休日を舐めない方がいい

なんか就職活動についてのエントリが多いけど、どこにも書かれていない話を書いてみたいと思う。非常に大切な話なのに、触れられることが非常に少ない。触れられるとしても、「福利厚生ばかり気にするクズ学生がうんぬん」なんて文脈で出てくるだけなので。

まず福利厚生とは、法定福利として、1.健康保険 2.厚生年金 3.雇用保険 4.労災保険 がある。

これに関しては、法定福利が無い=ブラックというようなもんなので、一般的な就職をするにあたって、これが無いという所には就職するべきではないだろう。このへんは当たり前なので、語るべきものは無いような気もするが、1つ大切なことは、健康保険について、どこの健康保険組合が運営しているかという部分をチェックしておいた方が良い。詳しくはwikiあたりで見てもらえば良いが、しょぼい業界団体で運営している保険組合などは、保険金がよそに比べて高額であったり、出産一時金などが最低限であったり、その保険組合が運営する保養所などが潰れてしまったり、保険組合赤字しまくりで解散に追い込まれて面倒なゴタゴタに巻き込まれてしまう事もある。

一方、優良企業が独自に作った自社及び自社グループ社員のみが加入できる健康保険組合などは、保険金が安かったり、出産一時金が多かったり、インフルエンザの予防注射海外渡航者が行う予防注射などの全額補助、定期的な人間ドックへの補助、定期健診以外の検診があったり、場所によっては社内に診療所があり、就業時間中に気軽に相談、簡単な治療などが可能だったりする。もちろんそこで貰える薬などは通常の3割負担よりもさらに組合からの補助があったりもする。健康に少しでも不安を抱える人なら、こういう保険組合に加入できる会社は非常にお勧めだったりする。二日酔いでも気軽に通院したりできるし。

法定外福利はもうこれは企業によって全く違ってくる。

まず食事。給料や手当てとは全く別に、会社がメシ代をくれる。もしくは補助してくれる。社食格安とかタダとか。会社近隣の飲食店で使える50%オフチケットとかもらえたりする。補助とは少し違うが自社ビル内にある自販機が全部100円とかそういうのも。こういうのがあるだけで月に数万の差が出る。夕食も頼めるところもあるので独身場合はとても助かったりする。派遣の人が社食使えないとか高いといった話は、社員向けの福利厚生からという事だったり。

財形貯蓄や自社株会などで財産形成を会社がフォローしてくれたりというのもよくある。金利がお得だったり、自社株を買う際に会社が補助してくれたり。1万出すと1万1000円分の株を買ってくれたりする。それで何株買えるかは会社によるけど、1株以下、0.1株とか0.001株単位でも取得可能であったりする。会社の株がクソ高くて手が出ない所だといいかもしれない。配当は配当でちゃんともらえたりするところもある。

社内旅行なんてものもある。昔ながらの部や課で温泉旅行・・・ってな所もあるけど、今では仲の良い仲間だけで集まって5人~6人くらいで申請して会社から金を貰って遊びに行くという所が多くなってると思う。映画見てレストランで食事という数時間単位の社内旅行って人が増えていると思う。

後、住宅補助を忘れてた。これがあると無いでかなり違ってくる。持ち家補助とかもある。5万10単位のものなのでこれは要チェック。給料から丸々家賃出すのと数万程度自腹になるのはかなり違うのだ。もちろん、家やマンションを買ったら持ち家補助になる。

結婚した10万、子供産んだら5万、3人目から10万、なんて一時金があったり、会社の部やサークル趣味の道具をほぼ私物化できたりとか、体育館とかテニスコートとかグラウンドがタダ同然とかって事もある。

福利厚生とは一応違うけど、様々な関連子会社があったりすると、例えば、自宅を立てたり、買ったりとかって大きな買い物でも、安く便利に使えたり、まさに本職のプロが適切なアドバイスをしてくれたりするので非常に便利。

福利厚生が本当にしっかりしていると、給料本体にはほとんど手を付けずに生活が可能になる。娯楽、趣味医療までカバーできちゃう。そういや年金の話を書くのを忘れていた。企業年金。これは非常にデカイ。たぶん、今まで書いた話なんかよりも、この企業年金があるか無いかで決めても良いくらいデカイ話。

これは企業ごとに違うのでなんとも言えないけど、これがあると、定年後でも非常に心強い。あのJALで話題になった企業年金会社が潰れても保護されるくらい強い。もちろん規約によるんだけど、おそらくどこの会社でも手厚く保護されている領域だと思う。国民年金よりは当然の事、厚生年金よりもずっと給付額がデカイ。田舎の建売なら年金だけで分割購入しつつ生活が出来るレベルの支給額。

こんな福利厚生があるかないかで全く生活環境が変わってくる。基本給が高いかいかなんてよりも福利厚生をよく見たほうがいい。会社が従業員を大切にしているかどうか、本当に儲かっているかどうかは、給料ボーナスなどではなく、福利厚生に現れるといって良いと思う。一生に一度の新卒カードを切るんだから心して確認して欲しい

ちなみに、俺自身は、こんな立派な福利厚生がある会社子会社社員です。紹介した福利厚生の半分もありません。親会社に出向になって、親会社福利厚生の状況がいろいろと見えてきてちょっとショック。ハッキリ言って、子会社人間親会社企業年金の原資の為に安い給料になってる気がしている。子会社といってもさまざまだけど、親会社搾取される専用の子会社というのが薄々見えてきてツライw まあ分相応の働きしか出来ないので個人的には良いのですが、同じ大学親会社子会社に分かれて入社している人達を見ていると涙なしでは見てられない。

あーそれから休日。これほんとに多い方がいいから。少ないところは年間105日位?まあ多くてもせいぜい125日程度だと思うけど、ここでの差は20日あるんだよね。20日っていったらほぼ一ヶ月の出勤日になる。乱暴な話をすると、同じ月給取りでありながら、年間休日105日の所は125日の所より、一ヶ月多く働いているにも関わらず、1年間に貰える月給は12か月分。一ヶ月少ない出勤日でも12か月分もらえる125日の会社

これつまり、125日の所は、12年間働くと、105日の所と比べて、1年間も休みが多いという事になる。ざっと定年まで計算すると、3年前後も自由な時間が違ってくると言う事。

又、年間休日が多い方が一般的に有給も使いやすい。だからものすごい差になる。

ここまで書くとお分かりのように、基本給やボーナス、業務内容や出世なんかよりも、会社選びは、福利厚生休日でまずは選ぶ必要があるという事。

どの企業に行こうか迷っている恵まれた人は、ここんところを良く考えて下さい。福利厚生休日をしっかり確認した後、業務内容を確認して下さい。

どこでも良いから滑り込みたい人は、とにかく、福利厚生休日をしっかり確認しましょう。

社会にどう貢献しているか株主にどれだけ還元しているか社員がどれだけ仕事で満足感を得ているかなんて、新入社員はなんの関係もありません。福利厚生休日がしっかりしていることこそが、大前提です。それがあってこそ、しっかりと働けるというものです

お前みたいなやつばかり入社されても困る!と人事部の人間は言うでしょう。そうなんです福利厚生休日が優れているところは俺のような人間がワンサとやってきます。そういうクズどもを滅多切りするのが人事部の仕事ですですから、冒頭に書いたように、「福利厚生ばかり気にするクズ学生がうんぬん」ということになるのですですから、それらを感付かれてはいけません。気をつけてください。

福利厚生ばかり気にするクズ学生がうんぬんという話があるから、俺は気にしないようにしよう。なんて決して考えないように。

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