はてなキーワード: 特称とは
広告とかプロパガンダは、そのメッセージが届くことが直接発信者の利得につながっていくから互いに凌ぎを削って最適化が進んでいくわけだけど、複雑なことを複雑なまま伝える技術は、そもそも市場がない(ないことはないけど、簡単なことを刺さるように伝える技術に比べて圧倒的に小さい)からあんまり発展しないんだと思う。テクニックとしても難易度が高いし、どうしても受け手の最低レベルっていう制約条件が出てしまう。基礎的な算術がわかってないひとに感染症の幾何級数的拡大の怖さについてイメージしてもらうのは超絶難しい。論理学の考え方が身についてないひとにロジカルな分析を理解してもらおうとしても、途中で躓いたり、たとえば特称命題と全称命題を取り違えて間違った展開をしてしまう可能性が高い。
相手が持ってる教育・教養のレベルを遙かに上回ることを伝えるには、本当はそこに到るための階段を登ってもらわなきゃいけなくて、そこをテクニックで一足飛びに飛び越えようとすると、あまり精度の高くない比喩でごまかす形になってしまいがち。それにしたって「うまい伝え方をすれば、階段の1段下にいるぐらいの人がギリギリわかってくれる」という程度の底上げしかできないのではなかろうか。