「年収は財布の値段の200倍」
電車の週刊誌の中吊りか何かで読んだことがあったのだろう。正確には覚えていない。
バカバカしい。ブランド志向という言葉が死語になりつつある若者に向けて業界が打ち出した
思っていたのだけど、当時(20代なかば、年収450万ぐらい)高校生から使っていた財布がボロボロに
なっていたことと、たまたま海外出張に来ていて気が大きくなっていたこともあって、
イタリアの良い目の3万5千円の財布を奮発して買った。気分は少しよかった。
身につけているもので最も高いのがその財布といった程度の身なりである。
それから数年、順調に昇進を繰り返し、30代前半で年収700万に到達した。
まさかと思うが、最初に買った高い財布の値段の年収の200倍である。
当時は独身で年収700万はかなり余裕のある暮らしになる。バカバカしいとは
心底思いつつ、さすがに次は大丈夫?だろうと思って同じブランドの8万円の財布に買い替えた。
そこからさらに数年。信じられないことに年収が1600万を超えつつある。
本来そのようなレベルの収入に届くべくもない半生であったことを踏まえると、
冒頭に書いた中吊りの都市伝説も私個人においては馬鹿にできなくなってきている。
次は同じブランドの10万円ぐらいの財布にしようかなと考えている。
「年収は財布の値段の200倍」
女性がブランド物を買うのに共通するかもしれないが、高い物を買ったから高いものに見合う自分でいようという気持ちが結果につながるのかもしれないな