2020-08-30

芥川賞 破局 お勧めします。

主人公は、公務員志望の大学4年生の陽介。彼女がいて、セックスもしているし、高校時代ラグビーをしていて、今も社会的な繋がりをきちんと持っている。小説は、規範マナーを重んじる陽介の視点で描かれる学生生活だが、一方で、彼の冷静さや規範意識の裏に潜む「欲望」や「空虚さ」は、読者を捉えて最後まで離さない。道徳マナーに反するような言動が厳しく糾弾される社会生活の中で、自分の中の「ふと爆発しそうな何か」や「乾燥しきった感情」の処理に困っている人は少なくないだろう。この作品は、そんな人のお口に合うのではないか

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