主人公は、公務員志望の大学4年生の陽介。彼女がいて、セックスもしているし、高校時代はラグビーをしていて、今も社会的な繋がりをきちんと持っている。小説は、規範やマナーを重んじる陽介の視点で描かれる学生生活だが、一方で、彼の冷静さや規範意識の裏に潜む「欲望」や「空虚さ」は、読者を捉えて最後まで離さない。道徳やマナーに反するような言動が厳しく糾弾される社会や生活の中で、自分の中の「ふと爆発しそうな何か」や「乾燥しきった感情」の処理に困っている人は少なくないだろう。この作品は、そんな人のお口に合うのではないか。
Permalink | 記事への反応(1) | 15:56
ツイートシェア
やや。。ややなあ