2016-07-27

反出生主義的な考えと精神病的な被害妄想重要な点で似ているかもしれない。

どちらも根本にはそう主張している人が実際に苦しみ続けているということがあり、

その原因や責任自分ではないものに負わせているという点で似ている。

違う点は、反出生主義的な考えは責任はともかく原因については間違っていないと思うが、

被害妄想は原因の説明がまず間違っているところ。

反出生主義的な考えはたとえば次のようなもの

自分が生まれたことは自分にとって悪いことで、

自分が生まれる原因となった行為をした当事者や、

そのような行為を許容・推奨・祝福する世界観を共有・教育する社会は悪い。

精神病的な被害妄想で、しばしば悪の秘密結社とか、宇宙人とか、悪魔とか、

現実にいる人間ではあるが、その精神病者妄想の中で超人的な力を与えられたもののような、

中心的迫害者の役割を、「社会」が負っている。

さらに言えば、精神病的な被害妄想の人は中心的迫害者の悪影響さえ取り除けば、

自分のひどい苦しみはなくなるという希望・願望があるかもしれないが、

反出生主義者的な人は、自分自身がなくならなければ、

自分の苦しみはなくならないと思っているかもしれない。

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