増田には二つある。読んだ者にとって有益なもの、または無益なものである。
有益な内容が多くの人に支持されれば自然とホッテントリに入る。当たり前の話だ。
しかしまあ、君たちの大体の増田は無益なものだろう。誰もが有益なものをぽんぽん書けるはずがないのだ。
無益な内容でもホッテントリには入る。問題は、君たちの増田が無益どころか読んだ者になんの感慨も引き起こさないことだ。
君たちは、なんでもいいから問題提起とか愚痴を書くことで共感を呼ぶとか、そんな内容でホッテントリに入ろうとしている。
一般化すると、「なぜ人を殺してはいけないのか?」類の増田である。
君たちはそういうタイトルをつけた後に、持論を展開して、なぜ人を殺してはいけないのか、または殺していいのかを語ろうとする。
そんな議論に付き合うのは甚だ面倒だ。結論が間違っていようとなかろうと、増田の価値観が社会的に共有されなければ、語る意味もない話だ。
取り扱う問題も、哲学や生物学や法学に分野横断的にまたがっていて、誰もそんな込み入った話はしたくない。
そんな増田よりは「人を殺していい理由は3つある」という内容のほうが大分良い。
3つの理由を上げて、それがいかにも正しいような態度を装いながら、頭から信じ込んでいるような文体で書くのだ。
人は、間違っている人に正しいことを教えるのが根源的に好きなのだ。理由も3つを明確にすれば、ツッコミどころがたくさんできる。