正直、予想していたよりずっと良かった。
ニューヨークに渡ったとき、μ'sボケ勢が「ティファニーというところで朝食を~」なんていうシーンでは『ニューヨークと言えばティファニーで朝食を』なんて中年思考を無理にぶっこんでくる製作者(花田?)のことを少しい愛おしく感じたりもした。
テレビシリーズで欠点だと思った部分が改善され、長所だと思った部分が伸ばされていたのである。そりゃあ評価せざるを得ない。
というわけで楽しく見ていたのだが、終盤のラブシーンで欠点の改善はまやかしだったことを突きつけられるわけである。
テレビシリーズのラブライブ(大会の方)でμ'sは、他の出場者などいないかのごとくアンコールをやってのけた。ラブライブは全国のスクールアイドルが競い合う場ではなくそこで生まれる他校のドラマも無く、あくまでミューズが夢をかなえる場に見えてしまう。それが本当に座りが悪かった。
この度の劇場版では、それ以外のスクールアイドルのドラマを垣間見せてくれた。それが非常に嬉しかった。しかしである、終盤、やってくれるだ。秋葉原でスクールアイドルが集結し、スクールアイドルのための歌を歌うという圧巻のシーンだ。これが映像的に、どう見てもミューズとバックダンサーのみなさんにしか見えない。
ああ、やはりそうかと、このシーンでは本当に落胆した。確かに正しいのだろう。周りのアイドルと一緒になってた映像より、μ'sが大きく取り上げられていた方がファンは嬉しい。商業的に正しいつくりをして、狙った通りの評価と収入を得るのであろう。
熱心なファンがいる作品というやつは、それ以外のファンが見ても面白いと思わせるクオリティを持ち合わせていることが多い。ラブライブの評価がファンとそれ以外の人間とで乖離しているわけは、根源的な部分を信者に向けチューニングしたことにあるのだろう。
というわけで、ファンでなかったので楽しめなかった。くやしい、という話でした。周囲が絶賛ばかりで冷や水をぶっかけるのもなあと思ったのでここに投下しておく
それはファンの俺も思ったがμ'sと同じレベルで新キャラを踊らせるのは労力的に厳しかったんだろうと思って納得することにした 設定やCGモデルも新たに作らなきゃならないだろうし...