2024-06-21

優しい人間になりたかった

絵本を見ると涙が止まらなくなる。

そこには優しい登場人物しか居ない。

幼稚園児の頃に好きだったのは、しろいうさぎとくろいうさぎという絵本で、登場する2匹のうさぎ永遠に幸せにいてほしいと思っていた。

大人になって、絵本のような純粋世界に触れると、涙を止められなくなる。

いまの自分は、そんな優しさからは程遠い人間だ。

怠惰で弱くて、誰かを守れるだけの強さも、誰かに与えられるだけの優しさも持ち合わせていない。

子供の頃に持ち合わせていた純粋感情を、自分の中で保てなくなってしまった。

恐らく一番幸せだった、幼稚園児の自分に向ける顔がない。

もっと強くて、優しさを与えられる人間でありたかった。

全ての人の幸せを願ってから寝ていた頃の自分の方が、自分のことで手一杯のいまの自分よりもずっと純粋で強かったはずだ。

スポーツ選手になれなくても良かったが、もっと優しい人間にはなれると思っていた。

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