2023-03-10

小学校のころ霊感があると言って憚らない女の子友達だった

彼女はレーカンちゃんと呼ばれており、クラスの誰から相手にされていなかった

同じようにハミられていた俺たちは自然と仲良くなり、四六時中一緒にいた

彼女も俺も幼いうちに父親を亡くしており、母に女手一つで育てられていて

よく誰もいない家で一緒に遊んだ

 

中学に上がるタイミングで母の再婚が決まり、急遽引っ越すことになった

俺はどうしてもそれが言い出せずに、なんとなく有耶無耶なまま引っ越ししまった

 

一昨日小学校同窓会があり、そういえばレーカンちゃんは来るんだろうかと思い

何となく参加した

誰一人顔も名前も思い出せない中でおとなしそうな奴を一人捕まえ

今日、レーカンちゃん来てる?」と尋ねた

彼は少し不思議そうな顔をした後、こう言った

「レーカンちゃんはお前だろ」

 

おわり

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん