メッセージの段階では向こうは全く気が乗らない様子であったし、俺もそれほど強くは誘わなかったので、このままお流れかと思われたが来てくれた。
なんだかんだ会って話したら、趣味が一致することも多く、自分自身ある分野で実績を残してたと知ると、彼女の俺を見る目は無関心から好奇のものに変わっていた。既に年齢差も気にならなくなってるようで最近流行りのK-popのアーティストの話など聞いた。
本当は昼食程度の予定だったのだが、その後はウィンドウショッピングで駅ビルの中を歩き回りながら目の前の商品とは関係ない雑談を延々としていた。どう言うつもりかはわからないがスマホで情報検索して二人で一つの画面を覗き込むような形になるとやたら距離が近く、胸が腕に当たってクラッとした。雨足も激しくなったので夕方前には別れた。