2019-12-01

再会

久々に会った彼は、少しやつれていた。歳をお互い取ったせいか仕事が忙しいせいか。どことなく肌の感じや、ちらほら見える白髪、笑うと目尻にシワが寄るようになったのが、年齢を感じさせた。歳は一つしか変わらない。私も同じく見えていることだろう。

私は彼が好きだった。口に出すことはなかったけど、2人で話すときは、好きな異性と話す喜びでいっぱいだった。みんなで何度も遊びに行った。海でビキニを着て、カラオケアイドルの歌歌って。

私達は仕事を教わる立場から教える立場へ変わり、聞くより聞かれることが多いポジションになった。そして再会し、一緒に仕事をすることになった。

話していると、彼から、懐かしい匂いがした。柔軟剤じゃない、石鹸でもない、近付くとほのかに香る、香水のような嗅いだことのない素敵な香りもっと近くで香りを確かめたくなる、もっと一緒にいたいと思う、若かった私を思い出した。

彼の薬指には、知らない人との指輪がはめられていた。

それをさみしいような、なぜかもっとキドキさせるような、なんとも言えない気持ちで見ている。

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