かつて北欧の英傑たちは夢を見た。
終わることのない闘争の中、永久に名誉を求め血を洗いあえる地があったならば、と。
時は過ぎること2000年、戦士たちの目指す館は電子の海に乱立することとなった。
久遠に終わらぬ戦乱無数に吹き荒れ、野心を求める戦士たち言葉の斧を振りかざす。
正義をかざしてぶつけ合う場所など探すまでもなし。
楽園なり、暴力を求める狂犬達のカナンなり。
ついぞ人類はたどり着きたり。
しかして唯一つ相違あり。
我らがヴァルハラには栄光なし。
ただ狂乱だけがここにあり。
我らが庭に勝利者なし。
終わらぬ熱狂だけここにあり。
意味を求むるなら去るが良い。
誉れ高き物、ここに何一つなし。
扱いたるは憂さ晴らしの取っ組み合いだけなり。
正気を名乗りてこの地に居るものあれば、決して近寄るなかれ。
真の狂人なり。
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