2018-07-10

anond:20180709134500

ラピュタの石のおじいさんになりたい。

 

おじさんは、暗い洞窟の中で、それぞれの小石の中に潜む夢や希望理想などの小さなキラキラを集めて過ごしている。

小石はどこにでもあるが、暗い洞窟の中でないとキラキラが見えにくいし、声も聴きとりづらい。

キラキラを見つけるたびに、「素敵だね」「かっこいいね」「きれいだね」と返事をし、

自分の中にキラキラを取り込んできた。

洞窟の中は、誰にも気兼ねせずに自分キラキラさらけ出せる居場所だった。

 

あるとき、おじさんは強烈な「ギラギラ」を放つ石を持つ若者出会う。

他のどんな石よりも美しい輝き。

私が探していたものはこれだったのだ。

そう確信したおじさんは、こんなところで腐ってられないと思い立ち、

洞窟を出てその美しさを喧伝した。

 

洞窟の中で小さな声に耳を傾けていたおじさんは、

外に出ると一番声の大きい人になっていた。

つの間にか若者は去っていて、周りの人は怯えた目をしていた。

ヨハネでもパウロでもなく、ファリサイ派になっていた。

石はとても美しいけど、世界のすべてではなかった。

 

おじさんは後悔している。

未熟さから周りを傷つけてしまった。

場所を失ってしまった。

あのときシータパズー出会ったポムじいさんのように、

ギラギラした石を「しまっておくれ」と言えればよかった。

記事への反応 -
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