2018-05-30

謝ったら死ぬ病》の謎

謝ったら死ぬ病》というのは、謝って死んだらそこで初めて「ああ、あの人は《謝ったら死ぬ病》だったから謝って死んだのだな」とわかるのであって、「死ぬまで謝らない」のは《謝ったら死ぬ病》ではないだろう。それは《死ぬまで謝らない病》のはずだ。なぜこれが《謝ったら死ぬ病》と言われているのか。まだ死んでもいないのに「彼は《謝ったら死ぬ病》なのよ」などと言っている人たちは予知能力でもあるのか。予知能力で謝って死んだヴィジョンでも見たのか。

冗談はともかく、《謝ったら死ぬ病》と揶揄される人々が謝らないのは、もちろん謝って死ぬのが嫌だからではないし(謝ることが死を招くわけではない)、謝るのが死ぬほど嫌だからでもない。彼らが謝らないのは謝る必要がないと思っているからだ。その意味においても彼らは《死ぬまで謝らない病》であるし、もっと正確に言うならこれは《誤りを認知できない病》なのである。彼らは謝るという行為によって自分プライドが傷つくのが死ぬほど嫌だから謝らないのではなく、単に誤っているという事実(あるいは世間から評価)を理解できていない。世間の人々は悪意や狡猾さによって謝らないのだと思っているかもしれないが、実際はもっと単純でばかばかしい理由による。全知全能の神=俺が間違うと考えることなど彼にはどうやっても不可能からである。とてつもなく自己評価が高いのだ。

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