いや、うまい。うまいなんてものじゃない、うまさを超越してる。
青ネギのシャキシャキ感が初夏の清涼感を引き立てる。
要のカツを一口すれば滲み出す肉汁と、肉厚な食感で肉を食べたいという願望を満たしてくれる。
最後にぴりりと残る山椒の塩ダレが効いて、箸を置くという概念が頭の中から消し飛ぶ。
一口食べて浮かぶ感想は、「もう一口食べたい」しか出てこない。
麻薬だ。麻薬中毒だ。中毒症状とはまさにこのようなのだろうか。食欲が止まらない。お腹が膨れても、体がもう無理だと叫んでも、もっと食べたいという願望は消えない。
体にすっかり染み付いた願望はがもはやその身を壊そうとも。