俺は、気がついたら、
「どうせ俺よりも金持ちで仕事ができてイケメンでスポーツできて英語もペラペラで高学歴でモテモテでの奴がいっぱいいるんだろ」
という諦めに似た思考が染み付いていた。
はじめのうちは、些細なことばかりだった。
勉強を頑張ったところで、毎晩塾に通っているあいつには勝てない。
スポーツを頑張ったところで、身長が高いあいつには勝てない。
楽器を頑張ったところで、幼少期からみっちり練習してきたあいつには勝てない。
俺には何の才能もない、努力したって無駄だ。勝てっこないんだからと、逃げてきた。
だが、このようにして、
どうせやったって無駄だからやらない、という選択を続けてきたところ、およそすべての事柄について「どうせ俺なんか」と考えるようになっていた。
見下ろしても虚しくなる。見上げても虚しくなる。いつの間にか、自分という基準が最低になっていた。
Permalink | 記事への反応(1) | 23:35
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聖書を開く頃合いだな