2016-12-28

[]木山捷平詩集

・秋

新しい下駄を買ったからと

ひょっこり友達が訪ねて来た。

私は丁度ひげを剃り終えたところであった。

二人は郊外

秋をけりけり歩いて行った。

・ふらふらと

たったひとつしかない猿股を

洗って干しておいたら

ぬすまれ

仕方ない!

なんにもはかないで

ふらふらと

職を探して歩いた

十月ももう末の頃

秋風が股からひやひやと

ひとえのものでは寒かった

俺のつたない感想より実際の詩で味わった方が伝わると思う。

増田のみんなは木山捷平を知っていたであろうか。木山捷平 - Wikipedia

無学の俺は正直この作家を知らなかった。

名前は知っているがまだ読んでない」ではなく「名前も知らない自分好みの良作」に出会うにはどうすれば良いのか。

大きめの図書館で片っ端から知らない名前全集をあさればいいのか。

神田古本屋でピンとき背表紙を手にすればよいのか。

それを考えて少し気が遠くなった。

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