何か選択をするとき、気持ちに従うのか、信念に従うのか、他人に委ねるのか。
こう並べてみると、気持ちに従うか信念に従うに決まってると言いたいところだけど、実際には他人に委ねてばかりだ。
なんでそうなってしまうのか。自分の選択を自分で管理することがどうして難しいのか。
まず、気持ちというのは本当にその日その日で変わる微妙なものなので、これに従うとうまく生活できそうにない。その日その日の気分を優先することが、責任感のないやつくらいの評価で済めばいいけど、雇用主に賃金を払い続けてもらえる保証はないし、恋人に一緒にいてもらえるわけもない。
次に、宗教的な何か信念みたいなものでもって自分を律するのはどうか。これについては、信じられるもの、信じたいようなものが無いというのが正直なところ。中学校の部活の時は割とそれに近いものに染まっていたけれども、そういう純粋さも今は無い。
そうやって残ったのが、他人に委ねるという選択。
たまたま自分が歩んできた道の上をそのまま歩き続けて、すぐ目の前の人についていく。その先に何があるかわからないけれども、周りの人とぶつからないようにすたすたと歩ければ上出来とする。
けれども、前を歩いてる人が急に穴に落ちて消えるかもしれない。道を歩く人が増えて追いやられてしまうかもしれない。そうして1人になったとき、自分は新しい道を選択する力を持っているだろうか。