2015-12-23

[] 冬場の釣り

森のなかの道を散策していると、沼地に出てしまった。沼は凍っていて、氷の真ん中でひとりの老人が椅子うずくまって震えていた。

大丈夫ですか」

私は老人にコートをかけてやる。

今日はさっぱり釣れんのじゃ。炎上もせんし、灼炎鳥(ホッテントリ)も狩れんから寒くてかなわん」

よく見ると、老人の手元には釣り竿がしっかりと握られていて、糸の先は氷の層の先に続いているのだった。

「そりゃあ釣れませんよ。今日祝日ですから祝日増田競争率が高いので、気合を入れて記事を書いてもなかなか人気エントリーには入りませんよ」

若いもんが知った風な口を」

老人は寒さで真っ赤になった鼻をフンと鳴らした。

私はどんよりとした暗い空を仰ぎ見る。我々増田探検隊も、祝日おやすみである

かの著名なブックマーカー氏も休日はお休みすると言っていたし、休みの日は休むに限る。

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