あの人が亡くなって10年が経過していた。
ようやく、彼女のお墓に行くことができた。
ようやく、彼女の死を受け入れることができた。
亡くなった直後は、遺影をみても実感がわかなくて、なんの冗談かと思っていた。
いつもの待ち合わせの場所に行って、彼女を何時間も待っていることもあった。
でも、彼女と会うたびに病気だということがウソなんじゃないかと思うようにしてた。
あなたのお母さんとは、メールでしか会話できなかったけど、ようやく会って話すことができました。
あなたが家族からたくさんの愛情を受けて育ったことがよくわかりました。
もう、生まれ変わってますか?それとも、まだ幽霊となってそばにいてくれますか。
生まれ変わっても、幽霊のままでもあなたにもう一度会って話がしたいです。
ごめんなさい。ごめんなさい。
認めたくなかったんだよ、あなたがこの世から消えるということを。
棺の中で、花嫁さんの恰好をしていたんだったね。綺麗だったんだろうな。