世にブログという言葉が登場したのはわたしが高校生のころだ。絶好調にこじらせた思春期をぶつけるようなエントリを、毎日毎日飽きもせず書いていた。もはや排泄としか言いようがないようなものだったと思う。今読み返したら確実に死にたくなる。でもそこに書いてあることだけがわたしにとっての事実で、そこに並ぶ文字で点描のように描き出される自分だけが本当の自分だった。
そのころのわたしにとって拠り所と言ってもいいくらいだったブログにまた戻りたくなってしまったのは、ありていな28歳独身女の悩みとか、謎のコンプレックスとか、そういうのに共感されることで救われたいからなんだと思う。自慰だろそれって思うし、事実そうなんだけど、とりあえず楽になりたい。誰にも知られずに。
あのころのブログと今のブログって、色んなとこがもうだいぶ違ちゃってるんだろうと思う。だって、もう10年も前のことだし。10年経った今でもブログがわたしを救ってくれるようなことはないかもしれないけど、とりあえず、とりあえずの場所を作っておく。