人間を壊すには価値観を壊すのが一番たやすい。そして、価値観を壊すには「理不尽な状況」に置くのがポピュラーだ。多くのブラック企業が「研修」と称してやるのが、これだ。たとえば「何をしても罵倒される」「どう考えても無駄なことを努力してやらされしかも罵倒される」「何かしたら罵倒され何もしなければ罵倒される」というような状況に置かれると、人間は考えるのを止める。指示に従うことだけに注力するようになる。「理」の通らない状況というのは、精神に大変よくない。
じゃあ父は、どういう態度を取れば私は喜んだんだろうか?
簡単に言えばあなたのお父さんが「努力したら誉める」「間違ったことをしたら叱る」というのであれば、あなたは何も困らなかっただろう。
理不尽に叱られ、理不尽に誉められたから、あなたは混乱してしまったのだろう。その混乱が「不快」だったのではないか。
そして、そのためにあなたは、上手に対人関係を営むための価値観を育むことに失敗してしまったのだと思う。ただ、もう大人なのだから、他人にそれを求めるのでなく、たとえば上手な人を見習うなどの方法で、自覚してそれを育むことが必要なのだと思う。
文字にすれば、このつかみ所のないもやもやとした暗い気持ちにも整理がつくかもしれないとの期待を込めて、心の暗部を覗いてみる。 物心ついたときには、父親に褒められることが...
人間を壊すには価値観を壊すのが一番たやすい。そして、価値観を壊すには「理不尽な状況」に置くのがポピュラーだ。多くのブラック企業が「研修」と称してやるのが、これだ。たと...