2013-10-23

ボランティアの強制

「すいません」と声がして、なんとなく振り返ったら、

車いすに乗っている初老男性だった。

振り返ってしまったのが私だけだったので、

ちょっと押してもらえる?」と私に言ってきた。

おそらく、浮浪者であろういで立ちに、ぎこちない車いすさばき。

困っているのだろうけど、ます初めに「振り向くんじゃなかった」と思ってしまった。

はいえ、まあ車いすを押すだけなら別にそんな大変なことでもないし。

「ああ、はい。」と言ってしまった。

「どこまでですか?」と聞いたら、

「○○駅まで」と。

まあ、少々駅まではあるが私も駅に向かっていたので。

「はあ。」と言って、車いすを押しだした。

彼は当然の様なそぶりで、感謝言葉は何もなかった。

駅までの10分程度。男性はまあ何もしゃべらず、じっと乗っていて、

私は重い車いすを、汗をかきながら(荷物が多かったのもあるけど)必死で押していた。

駅に着いた時「○○線分かる?」と聞いてきた。

いや、駅構内を400メートルあるかないといけないし、

私の乗る線とちがうし、次のアポあるから正直時間無いし。

「私、違う線なんで、駅員さんのとこ行きますね」

とだけ伝えた。

○○線は分かるけど、分かると答えた時点で

私が連れていく義務が発生するような聞き方でないか

と若干いらっとした。

駅員さんを見つけて

「○○線へ行きたいそうです」とだけ伝えてその場を去った。

もちろん、彼は無言だった。

まあ、いらっと自分の心もせまいなと思ったし、

本当に彼も困っていたし、人の助けは必要だったと思う、今は。

だだ、助けてもらう側のマナーってあるんではないかと思うのだけれど。

もう少し彼の言動に「感謝」とかがあれば、

私も、まあもう少し気分よくお手伝いできたんだけどな。

  • 「ちょっと押してもらえる?」と私に言ってきた。 おそらく、浮浪者であろういで立ちに、ぎこちない車いすさばき。 車椅子の浮浪者なんているか?

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