2013-10-18

エレベーターの『開』ボタン

エレベーターで知らない誰かと二人っきりになった時、

降りる際に『開』ボタンを押すのも押されるのも嫌で嫌でたまらなかった。

押すことというか、そのあと頭を下げるなど軽い礼節を取らなくちゃいけないことに。

どうせ二人だし、五体満足の体にあってドアが閉まるほどエレベーターは忙しなかったか

合理的な理由で下げたくない頭を下げて窮屈な思いをするなら、出口に近い方から勝手に出ればいいじゃんか。

エレベーターで同席するということは、回り回って知らない関係からビジネス的な関係になるかもしれないけど

逐一、そんなこと覚えてるか?

考え出したら、イライラばかり募ってく自分には、エレベーターがプチストレスだ。

今日部長と同席した。苦手意識のある上司だ。

軽い世間話の後、一階に着くと自分は弾かれたように『開』ボタンに向かった。

……相手を立てるため?

普通社会人ならそういうのだろうけど、

自分はというと、上司を後ろに帰り道を急くよりも、

上司背中を前にひっそりと横道を逸れる方が楽だからという理由だ。

エレベーター一つに社会の窮屈さが詰まってる。

出来るなら、自分は早く解放されたい。

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