かくのごとき人生はつまらぬ。つまらぬ、つまらぬ。どうしようもなく虚しく、儚く、そして何よりつまらぬ。
娯楽小説のごとき都合の良いカタルシスもなければ、小説よりも奇なりという数奇でしか体をなさぬ。
あるのは必然と突然の連続のみ。苦しくはない、だけれども、虚しく、儚く、そして何よりつまらんのだ。
だから、少しでもつまらなくないようにさせようと、思慮するも、その思慮すらも、まるでノイズのように邪魔をしてくる
輩が居る。その者らは煽る。煽るに煽る。おまえの人生はこうだと、こうをしなくては幸せにはなれぬと、これをしないから
おまえの人生はつまらないのだと。一般論を交えながら、ところどころに妬みや足を引っ張ってやろうという悪意、憎しみを
込めながら、輩は煽るのだ。
そうして、その煽りを真に受けて、ああ、こうしなくてはならなかったんだなと我が身を正して、必死に取り繕ってみる。
取り繕って取り繕って、取り繕ってみる。
結果はどうだ?何か残ったたか?何も残らないだろう?
自分の人生が少しでもつまらなくなくなったか?余計に辛くなっただけであろう?
だったら自分の欲望に忠実な生き方や、自分の信条に対して真っ当な生き方をすべきであろう?
煽りを真に受ける人生なぞ、つまらぬだけだ。何より、煽りを入れる輩はおまえの事を思って言ってくれてるのではなく、
大抵は憂さ晴らしや妬み、煽るのが愉しみで煽っているだけだから、そんな煽りを聞き入れてもおまえの人生はちっとも
楽しくならぬ。そればかりか灰色の人生に極彩色を滅茶苦茶に塗りたくってしまったせいで、自分の過去も否定されて、
余計に苦しくなるばかりなのだ。だから煽りを真に受けてそれを取り繕う人生なぞ、歩む必要もないし、煽りを聞き入れる
必要もないのだ。
第五十三條 一時過ぎて文章を書くべからず。此れ即ち黒歴史の生産と成らんこと避け難し故なり。 民明書房刊『文章規...
信念を貫き通すという事は、突き詰めると狂気だ。 個人の人生として変換しても、それは覇道だろうと思う。 冷たい向かい風を受け続ける強靭さがあれば、人はみな独裁者になれる。 ...