ピラミッドのある世界とピラミッドのない世界という比較があるそうだ。
あるかないかという二択である。本当にその意味ならピラミッドの大きさは関係がない。世界中に小さなピラミッドはある。いや、砂場で作ることだって出来る。
ここで問われているのは、あるかないかではなく巨大さである。巨大なピラミッドだから人を威圧出来るのだ。そして大量の労働力を必要とするのである。
そして巨大さが重要なら、これまでに存在したどのピラミッドよりも大きなピラミッドを作るべきだ。そうでなければ、巨大なピラミッドのある世界を選択した意味を失うだろう。そしてさらに巨大なピラミッドを造ることを繰り返すのだ。いつまでも。
風を切って飛ぶ飛行機は美しいのか。その機体が美しいなら、模型飛行機も同じ美しさを持つはずだ。もちろん、材料の比重などによる問題の相違があるが、小さいことによる技術的な問題もあるだろう。そういう問題の解決に技術者として興味持ってもいいはずだ。戦争はなんでも利用するから、小さな模型飛行機だって作られれば戦争に利用されるだろうが、開発費は少なくて済むだろう。
戦後高度経済成長で「どんどん小型化軽量化」を邁進してきたこの国で、そのピラミッドの話は全然ぴんとこないよ。