2012-01-11

ボクシングがとても盛んな国があった。

全ての国民ボクシングが出来るべきであるとされており、ボクシングファイトマネー国民の最大の収入だった。

野良の賭けボクシングも盛んなのだが、国営のボクシング大会に出場する事は最大の名誉とされていた。

国営の大会に出場していないボクサーは一人前として認めてもらえない風潮もある。

その国営ボクシング大会は「永久契約」したボクサーとセコンドのペアでないと参加出来ない。

そんな国に、ある青年ボクサーが居た。

青年は特別強いボクサーではなかったが、フリーのセコンドと

その場限りの契約野良試合をしたりして、それなりのランキングに安定していた。

たまに気のあうセコンドとしばらく契約していたりもしたが、基本的に気ままな生活をしていた。

ある時ボクサーは中々相性の良いセコンドと出会った。

こいつとなら国営大会でも戦えるのでは?と思ったボクサー

そのセコンドと出来るだけ長く契約を続けたいと言った。

するとセコンドは次のような用件を提示した。

・次の契約更新の際には「永続契約」をしてもらう。

・このまま永続契約しないのであれば、契約は終了とさせてもらう。

そして、永続契約契約書を差し出した。

・永続契約をした場合、両者の同意が無ければ破棄する事が出来ない。

・セコンドの要求する試合数を消化する必要がある。

ボクサーは最低でも今のランキングを保ち続ける必要がある。

野良試合は一切禁止する。

・他のセコンドとの契約を禁止する。

・以上の全てを守らなければならず、どれかに不備があった場合セコンドは契約終了を申し出る事ができ、

 ボクサーの都合で契約が打ち切られた場合は、セコンドの収入を保障しなくてはならない。

青年は国営の大会に出場するために厳しい条件を飲んだ。

セコンドの条件に沿った試合数をこなし、ランキングも安定してきたが

試合をしたくない気分でも試合をする必要がある日もあったり、

試合したくてたまらない気分なのに休養を強制されたりする日もあった。

ある日、青年野良ボクシングの会場へ足を運んだ。

丁度フリーのセコンドが余っていたので、話してみると意気投合したので

出来心野良試合に参加してしまった。

契約していたセコンドは、青年の行いは許されるものではないと憤慨した。

青年野良試合のおかげでストレス発散になった、そのおかげでランキングが上がった

言い訳をしたが、受け入れられる事は無かった。

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