ボクシングがとても盛んな国があった。
全ての国民はボクシングが出来るべきであるとされており、ボクシングのファイトマネーが国民の最大の収入だった。
野良の賭けボクシングも盛んなのだが、国営のボクシング大会に出場する事は最大の名誉とされていた。
国営の大会に出場していないボクサーは一人前として認めてもらえない風潮もある。
その国営ボクシング大会は「永久契約」したボクサーとセコンドのペアでないと参加出来ない。
その場限りの契約で野良試合をしたりして、それなりのランキングに安定していた。
たまに気のあうセコンドとしばらく契約していたりもしたが、基本的に気ままな生活をしていた。
そのセコンドと出来るだけ長く契約を続けたいと言った。
するとセコンドは次のような用件を提示した。
・このまま永続契約しないのであれば、契約は終了とさせてもらう。
・永続契約をした場合、両者の同意が無ければ破棄する事が出来ない。
・セコンドの要求する試合数を消化する必要がある。
・他のセコンドとの契約を禁止する。
・以上の全てを守らなければならず、どれかに不備があった場合セコンドは契約終了を申し出る事ができ、
ボクサーの都合で契約が打ち切られた場合は、セコンドの収入を保障しなくてはならない。
セコンドの条件に沿った試合数をこなし、ランキングも安定してきたが
試合したくてたまらない気分なのに休養を強制されたりする日もあった。
丁度フリーのセコンドが余っていたので、話してみると意気投合したので
契約していたセコンドは、青年の行いは許されるものではないと憤慨した。
青年は野良試合のおかげでストレス発散になった、そのおかげでランキングが上がった
と言い訳をしたが、受け入れられる事は無かった。
http://anond.hatelabo.jp/20120111200257