2011-07-07

ガラス屋さんの思い出

中学二年生の頃、子供部屋の窓ガラスを直すためにガラス屋さんが来た。

季節はちょうど今ぐらいの、夏休みが始まった頃だったと思う。

自分の部屋なので、部屋に居ながらガラス屋のおじさんの修理手際を見るとはなしに見ていたら

ふと、おじさんが話しかけてきた。


「これは君が割ったの?」

「ええ」

「楽しかった?」

「…え?」

「」

ガラス屋さんはガラス割って楽しむのですか?」

「…」


そこでようやく気付いたけれど

要するにガラス屋は何か、

「中二少年家庭内暴力の果てにガラスを割った」

というようなストーリーを早合点して、

含蓄の有る説教でも垂れようと考えたらしかった。


それから口数の少なくなったガラス屋の後ろに密着して

・兄のノーコンパス目覚まし時計ガラスを突き破った顛末

ガラス修理代は兄と自分の折半であること

・つまりクライアントはかーちゃんではなく自分であること

などなどを

作業が終わるまで語って聞かせ続けた。


作業が終わり金を渡しながら

ガラス屋さんていつも客に説教とかしてんの?」と聞いたら

突然怒り出し、発音のよくわからん捨て台詞を吐いて去っていた。


自分で言うのもなんだが、中二の頃の自分は実に素直な良い子で、運動勉強もよく出来てた。

しょっちゅう悪質な不良と勘違いされたのは、体が大きかったからだとしか思えない。

世の中は偏見に満ちている。

  • (早合点して恥ずかしい)と思っているガラス屋さんに、さらに追い打ちをかけるような性格だったから「不良」だと言われてたんだと思うぞ。私もそうだったから他人のこと言えんが...

  • 先入観で説教しようとしたおっさんを説教し返した様はGJだが 「実に素直でよい子」というのはそういう真似をしない 運動も勉強もできて、体の大きなヒネた子、だ

  • 十分あくしつじゃねえか!w

  • 相手が自分より下だと思うと説教したがる人っているよね… そして、だいたい説教したがるだけの人は含蓄のある言葉なんて言えない。 相手が不良少年であれ素直少年であれ、   「こ...

  • クソガキに「いつも客に説教とかしてんの?」って言われたらそりゃイラっと来るだろ それを露にするかどうかはともかく

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