そしてバーチャルは、現実であるリアルと互いに異なり合うものとして、考えられている。
だけど、私はリアルというものを単に現実的だという事ではなく、「重み」という機能として捉えてみたい。
そしてそのような重みを欠いたものとして、バーチャルを「ごっこ」として見てはどうだろうか。
このごっことは、重みすなわち必然性を欠いているという意味である。
例えば、だらしなくて不甲斐ない政権与党の体たらくを、政治ごっこに終始しているのだと見なしてみる。
真の実効的な政治とは、もはや過去の遺産というか、現時点では想像の中にのみしか存在していないのかもしれない。
そういう意味では、バーチャルの中にこそリアルが存在し、リアルの中にこそバーチャルが存在しているのではないか。
もちろんただ単に重みがあれば良いというのではなく、重みをもつ現実であるがゆえに、その重みのしんどさに対して人はそれを避けてしまう。