某ゼネコンに身を置く者だが、本日担当するビルの工事現場にて、
周囲を囲っていた仮囲いを撤去した。
苦節3年。なかなかの長丁場。感慨深い。
当たり前だが、工事現場は危険と隣り合わせである。
安全を第一とする我々は、仮囲いのゲートをくぐる瞬間から
襟を正し、ヘルメットの顎紐を引き締め、安全帯を着装しなければならない。
仮囲いの外ではしがない一サラリーマンかもしれないけれど、
一歩中に入れば、現場監督として危険箇所を速やかに是正し、
不安全行動をとる職人を監督、指導する立場となる。
我々にとって、仮囲いとはゼネコンマンにならしむ存在なのだ。
そして、工事は順調に進行し、今日その垣根が取り払われた。
工事現場と言う規律と秩序を重んじる異質の空間から
都会の象徴であるビルディングへと変化する瞬間である。
工事現場から建物へ。職場から商品へ。
我々の3年の思いは今日街の一部へと変わった。
他人の手に渡ることに一抹の寂しさを覚えつつ、
その瞬間は何度味わっても至高の瞬間である。
Permalink | 記事への反応(1) | 18:29
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京都に住んでます。 最近かなりあちこちで工事してます。 規模は色々。 あなた方がいなければ、僕らはビルの中で働いたり買い物したりできない。 それどころか住む場所さえなくす人...