2023-11-24

ケンブリッジアナティカにそんな力はない

ケンブリッジアナティカが、心理学データ等を利用して政治工作をしていたというニュース結構前にあった。

しかし実際のところ、そのようなことが可能なのかは疑わしい。

ユーザーが持つ興味というのは、相関行列から求めることができる。

ユーザー×アイテム、といった行列ユーザーがどのアイテムに興味を持つかを表し、これを複数ユーザー間で比較して相関を求め、ユーザー×ユーザーに変換することができる。

このような相関行列は、ユーザーさらクラスタに分類することができる。

ユーザーが興味を持つアイテムからIQ、MBTI、Big5、政治志向などを予測するロジスティック回帰モデル学習させる。

そしてそのような予測から得たユーザー×パーソナリティ行列も援用して、ターゲティング広告の内容を決定する。

このモデル問題点は、パーソナリティ予測の性能が低いことだ。

ケンブリッジアナティカがやろうとしていたのは、政治志向あやふやな「説得可能」な人々を見つけ出し、トランプ派へ誘導することである

ところが、予測精度が低ければ「政治志向あやふやであるという予測占いのようになってしまう。

仮に予測精度が高かったとしても、「政治志向あやふやから説得可能性が高い」という前提が疑わしい。

結局、ケンブリッジアナティカの問題は「個人情報を間違った方法で利用していること」である

スキャンダルがかっこ悪いから、自分たちがすごいことをしていると見せかけるために、「俺達は政治誘導することに成功した」などというハッタリをかましているだけである

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