2023-01-18

[]FRB、年後半に再び利上げする可能性も-JPモルガンマイケル

JPモルガンアセットマネジメント最高投資責任者(CIO)、ボブ・マイケル氏が投資に関する見解を示すときは、注意を払う価値がある。債券市場ベテランである同氏にはかなりの先見の明があることがこれまで実証されているためだ。

  マイケル氏は米金融当局インフレとの闘いを今年後半になっても継続し、ターミナルレート(金利の最終到達点)を最高で6%に押し上げる可能性があると警告する。こうした見解は、金利は6月にピークに達するとの見方が強まりつつあるコンセンサスに相反する。

  「確率はまだ3分の1だが、正当なリスクだ」と同氏はインタビュー発言。「米金融当局が当初は十分に行動しない可能性がある。これは市場崩壊させ得ることで、私の最大の懸念だ」と述べた。

  インフレ率は米当局目標の2%をまだ大きく上回っているが和らぎつつある。昨年12月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比で6.5%上昇と、約1年ぶりの小幅な伸びとなり、積極的な米金融引き締めが効果を表していることを示唆した。同指数市場予想と一致し、市場は今や金利が6月に4.9%でピークを付け、その後は利下げもあり得ると見込んでいることが、ブルームバーグデータで示されている。

  マイケル氏の基本シナリオは、米当局が2月と3月に利上げを実施し、その後に利上げを停止、年内にリセッション景気後退)入りするという展開だ。しかし同氏はまた、低失業率や持続的な賃金上昇、中国経済再開などを要因とした根強い高インフレ抑制するため、当局2023年終盤に再び利上げを実施する可能性も想定している。

  「賃金が下がらない限り、インフレは下がらない。失業率が上昇しない限り、賃金は下がらない」とマイケル氏は指摘。「リセッションにならない限り、失業率は上昇しない」と続けた。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-17/ROMUTADWRGG001

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