この間の金曜に朝の朝礼でプロパーが過労で倒れたと通達があった。
俺の職場はそこそこ大きな規模で、とある制度の書類の審査をBPO業務で請け負っている。
それを派遣社員が末端の作業員としてこなしているわけだが、一日に審査しなくちゃ行けないノルマがあって、プロパー達が最終的に尻拭いをする。
この職場は派遣社員達は少数の「残業代を欲しい」と思うタイプと、大多数の「別にそこまで金要らんし精神的なストレス被るのが嫌だから派遣やってる」タイプに別れていて、どれだけノルマ処理件数が多かろうが定時になるとこぞって帰るのだ。俺も生活水準の低い後者のタイプなので、疲れきったプロパーを横目にそそくさと帰っている。
俺の担当してた島にいたプロパーの1人はゲッソリやせていて、下の前歯が、溶けていた。前歯は虫歯になりにくいはずなので、奥歯が、口腔衛生が、絶望的なのは容易に想像が着いた。過労とストレスで歯のメンテナンスなんてする余裕がないんだろう。
こういう地獄を酒の肴に出来るのは派遣社員の醍醐味だ。まともに勉強してきて、道を踏み外さないように必死にしがみついて来て真面目で良い人達が体を壊す地獄に苦しむ姿で、俺のワンカップはより一層美味しくなる。
俺が何を言いたいかと言うと、仕事がつらすぎてしんどい人はさっさとその場から逃げちゃって、俺みたいに低空飛行の派遣社員でもする生存戦略もあるぞ、と言いたい。
でも派遣だど結婚できないよね。 哀れ。
結婚しても不幸な連中を見て見ぬふりするんだね。 現実を知らない方が幸せなこともあるよね。
逃げた先には明るい未来が待っているのに失うものにばかり目が向いて一歩踏み出せなくなってるんだな。