2018-05-10

猫が死んだ、飼っていた猫だ、猫は飼われていた。おれは猫を飼っていた。恐らく、地元でも有数の猫を飼う、そういう認識だった。

猫はよく外にでて、ミノという名前を付けていた。カイノミが好きだったからだ。彼女ミノをかわいがっていた。飼ってみたい、そうつぶやく言葉の奥に

どうしようもない寂寥が感じられて、おれはなにも言えなかった。カイノミはメスだった。よく鳴きよく子を為した。よく縁側で寝ては、よく寝ていた。

おれもよく真似をしてはミノに怒られた。臭う・・・らしい。くさいという意味ではない、猫にとってどうしようもない嫌悪のような感情しかった。

ある日は晴れていた。猫はよく見ていた。晴れるという時は大体軒下で、万歳をしていた。猫は柔軟だった。みるにつけ、昔猫を飼っていたことが思い出された。

そっちはオスだった、実家の。そいつはよく鳴いた。喧嘩もした。だいたい俺が泣かされる、そういう関係だった。近所にも猫を飼う家がいた。近所は

飼うというよりも、放し飼いというか、野良を集めて世話をしていたような・・・そんな記憶がある。数匹単位グループ単位で、皿が何枚かあったと

記憶している。それぞれがネコテリトリーのようで、面白かった。カイノミはそのオスネコに似ていた。名前ガッチャマとかそんなたぐいの名前だった、

まり適当な、そんなものであったが、昔はそうだったらしい。

ガッチャマはよくケンカをしていて、オス同士のケンカの声をよく出していた、近所のオス猫は去勢していないらしく獰猛だった、よく自分の子供に腰を

振っていた、これは実際あるらしく、ヤツらにはそういう近親への嫌悪がないようなのだ。性欲に支配された獣だ。人も、おれも・・・

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