■坊ちゃんの定期券

何気ない朝の登校前の光景。

「おはよう！ママ！じゃ学校行ってくるね！いってきます！」

「はい、行ってらっしゃい、勉強しっかりね」

坊ちゃんは駅まで歩いて行き

そこから電車に乗って小学校に通っているのです。

一方その頃、ここはとある管制室。

管制員「センター長！ケーブル数値が異常です！」

センター長「なぁに、また子ども同士で引っ張って遊んでるんだろ。ところで、坊ちゃんの居場所はA駅か？」

管制員「はい、ただいまA駅まもなく下車する予定です。そこから徒歩で小学校に行かれます」

管制員「センター長！またケーブル数値が異常です！」

センター長「なに！そんなはずは！どうなってるんだ！！」

エンジニア「センター長！これは挟まりパラメータの異常です！」

センター長「なに！坊ちゃんの定期券ケーブルが挟まっているのか？」

エンジニア「おそらく、電車の扉に挟まってると思われます！」

センター長「まずいぞ！まずいぞ！坊ちゃんが電車に引きずられてしまう！！定期券ケーブル強制イジェクト！」

管制員「センター長！挟まり値だけの異常では強制イジェクトできません！！！」

センター長「なに！そんなバカな！何のための強制イジェクトだ！」

管制員「数値変わりました！挟まり値！引っ張り値ともに異常値！オールレッドです！！センター長！！」

センター長「よし！今だ定期券ケーブル強制イジェクト！！」

プシュ！

A駅で電車から降りる途中、坊ちゃんはちょっとだけ定期券の紐が扉に挟まってしまいました。

そのわずか一瞬の出来事だったので坊ちゃんは挟まったことすら気付いていませんでした。

「おまえ定期ないじゃんどうしたの？」

「えー！？うそ？どっかで落っことしちゃったかな？ママに怒られちゃうよ。あーあ」

と、下駄箱とではそんな会話が繰り広げられていました。

管制室ではみな立ち上がり坊ちゃんに何もなかったことで拍手、歓声が起こりました

「よかった！よかった！」

管制員「センター長、定期券回収班を向かわせますか？」

センター長「いや、かまわん。それより至急総務にIC定期券再発行手続きを取るよう連絡してくれ！」

管制員「はい！」

センター長「やれやれだ、坊ちゃんに何事もなくよかった。

しかしIC定期券になって再発行が出来るようになって便利になったものだ」

http://anond.hatelabo.jp/20150611081843

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